ご挨拶
平成27年で阪神淡路大震災から20年となりました。
当時は今までに体感体験した事のない不安と恐怖・・。
目の前に起こる災害に、ただただ体が勝手に救助活動を行っていました。
私達の活動は当時、「ボランティア」とも違う想いでした。
ただ純粋に、これまで経験した事のない災害に対して、「皆で乗り越えて行かなければ」
そんな単純だけど純粋な気持ちだったと思います。
避難所があちらこちらに出来て、そこで当たり前のように自分たちが出来る事をする・・
それがスタートでした。
少しずつ地域の活動に参加する中で環境・エネルギーの事や防災対策などを
考えるようになり、その場で「自分が出来る範囲で出来る事をする」・・その行動を続けたのです。
縁あってECO関連事業の仕事をするようになり数年、東日本大震災が発生。
その翌年、再生可能エネルギーによる固定買取価格制度が始まりましたが
専門分野にいるからこそ、私たちはずっと違和感を感じていました。
再生可能エネルギーが活用されて、分散型のエネルギー社会を創造していく事に
何の問題はないのです。ですが、一部の企業や投資家が自己利潤を求めていく
社会傾向で再エネ導入が進んでいる現状に直面する中で、
「本当にこのままでいいのだろうか」
「本当にこれが、持続可能な街づくりにつながるのだろうか」
「再生可能エネルギーが活用された社会問題の解決取組みになっているのだろうか」
という想いにかられました。
その時、「市民でつくる共同発電所」に早い時期から取り組まれている市民団体を知る事になり、
私たちは、それらの行動が広く普及していけるようサポート活動に注力してきました。
ですが、「資本やマンパワーの強い一部の事業者中心で制度が動いている」という現実は、
中々変わるものではありませんでした。
私たちは、地域社会問題の解消と未来を担う子供たちの為に、市民が地域社会の在り方を
協働して進めていける再生可能エネルギーの普及活動を推進していくべきだと考え、
私たち自身が直接的に普及活動に取組んで行こうと「覚悟」を決めたのです。
そして平成27年より、これまでの間接的な活動から脱皮し、現在活発に行動を起こしています。
「出来ないかもしれない、無理かもしれない」という出来ない理由を考えるのではなく、
「出来る方法やアイディアを考えて行動する」を基本行動として活動していきます。
結果として上手く行かなかった時も、その踏み出した一歩は間違いなく
今見える景色とは違う景色を運んできてくれるはずです。
本当の意味で、再生可能エネルギーを活用した地域市民による持続可能な街づくりを、
被災地だったからこそ成し得れる復興の形と発展を、
「熱意」と「覚悟」を持って前へ進めて行きたいと思います。